一般社団法人MABADILIKO(マバディリコ)の代表を務めます、土井直恵です。
この度、関西NGO協議会の加盟団体として、新しく仲間入りをさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
MABADILIKOはコンゴ民主共和国(DRC)、北KIVU州・GOMA市にて、国内避難民の妊婦と5歳以下の子供を対象に無償で医療を提供する活動を行っています。なぜ、妊婦さんと子供に焦点を当てるのか?その理由は、看過され難い死亡率の統計があったからです。
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コンゴ |
日本 |
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5歳未満児死亡数(1000人当たり) |
75.6 |
1.7 |
2022年 UNICEF |
妊産婦死亡率(出生数10万当たり) |
547 |
2.5 |
2020年 WHO |
約4か月にわたる改修工事を経て、2024年4月に病院を開業しました。「Centre Medical MABADILIKO」という私立病院を運営する傍ら、①定期的な避難民キャンプでのモバイルクリニックの運営②病院における無償診療③全ての妊婦さんを対象とした無償検診…などの活動を行っています。
長引く内戦の影響により、コンゴ国内における避難民キャンプで生活する人の数は今もなお増え続けており、その数は690万人にも上る(IOM・国連移住機関による2023年10月の発表)と報告されています。そして、その過酷なキャンプ生活の環境下、最も脆弱な立場にある妊婦さん・子供たちが、予防・治療可能な疾病により命を落としているという現状があります。
この世界最大規模の人道危機に対して、先進国の関心は十分に向けられてきませんでした。
もちろん、自国の問題の解決は自主的な行動と自助努力なしには達成し得ません。しかし一方で、「レアメタルなどの紛争鉱物が絡んだDRC国内の問題」と、「レアメタルの消費者である私たち」は無関係だと言い切ることはできないと感じています。
MABADILIKOの活動を通じて、より多くの方々にコンゴの社会問題に関心を寄せていただきたい、知っていただきたいとの思いから、講演会や学校での出張授業などにも積極的に携わることができればと、期待しております。
これから関西NGO協議会、関係者の皆様とのつながりをいただけますことを大変心強く思っております。まだまだ始動して間もない、小さなNGOではありますが、これから協議会の一員として、それぞれの団体の目指すより良い社会の実現へ向けて、共に成長・発展することができますようにと願っております。