-栗田さんは新卒でNGOに就職されていますが、NGOを選んだ理由は何ですか?
栗田:もともとNGOという言葉も就職先があることも知らなかったので、憧れの職業とかではなかったのですが、これまでの人生の色々なきっかけがあり、今の職にたどり着きました。中学2年生の心臓病の手術がきっかけで命の大切さを学び、今度から誰かを支えたいと思いました。高校3年生の進路で悩んだ際に、福祉を学びたいと思い、大学を選びました。大学で世界の課題を知ることができ、特に子ども兵に衝撃を受けました。子ども兵についてもっと知りたいと思い、出逢ったのがテラ・ルネッサンスという団体でした。テラ・ルネッサンスでインターンしていた際、ウガンダに行くことができ、世界で起きていること、特に子ども兵の課題を伝えたいと思ったんですね。漠然とした願いが実現したのはテラ・ルネッサンスの当時の理事長であった鬼丸さんに相談したことがきっかけです。当時はNGOへの就職は珍しかったですが、自分が入ることで組織内の制度も整備してくれて、雇用がスタートしました。このような背景があり、私のNGOのキャリアが始まりました。
-栗田さんは、テラ・ルネッサンスから関西NGO協議会に異動されていますが、理由をお聞かせください。
栗田:関西NGO協議会には、2016年から理事として関わっていたので、まったく知らない団体というわけではなかったです。所属は変わっても、自分の目的は変わってなくて、平和な社会を作りたいっていう人生の目的があり、この平和の社会を作るための方法の1つとして、NGO業界を底上げしていきたいっていう思いもあるんですね。そして、特にお世話になってきた関西において、NGOで働きたい若い世代が働けるように、NGOが自立した活動ができるようにちょっとでも力になることができたらなと思いました。
-関西NGO協議会を今後どのような団体にしていきたいですか?
栗田:まずKNCの収入構造についてなんですが、今は助成金・補助金がメインなので、持続可能な組織に作り変えていきたい、つまり会費や寄付などの自己資金を増やしていきたいです。その次に関西のNGOのプレゼンスを高め、ひいては関西NGO協議会自体のプレゼンスも高めていけたらと思ってます。また、ワン・ワールド・フェスティバルfor Youth という長年続けてきた大切な事業があるので、そこで関わってくれたユースたちがNGOで働きたいという風に思ってくれた時に、その場がしっかりあることというのも大事かなと思ってます。そのために、関西から国際協力をもっと盛り上げたいなというところですね。難しいところもあるかもしれませんが、あきらめずに前に進んでいきたいと思います。
担当:武藤