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2020/07/25開催 「コロナ禍の支え合いの現場から」 第二回!「私と地域と世界のファンド:みんなおんなじ空の下」オンラインチャリティ・イベント レポート

みんなおんなじ空の下「第二回チャリティ・イベント」

2020/07/25開催

「コロナ禍の支え合いの現場から」 第二回!「私と地域と世界のファンド:みんなおんなじ空の下」オンラインチャリティ・イベント レポート

このイベントは、2020年7月25 日に大阪労働者福祉財団、近畿勤労者互助会の御支援により、第二回「私と地域と世界のファンド:みんなおんなじ空の下」オンラインチャリティ・イベントを大阪ボランティア協会・泉北のまちと暮らしを考える財団・関西NGO協議会が主催となって開催いたしました。

当日は、Zoomによる完全オンライン開催で、約40名の方にご参加いただきました。

登壇者として、田中恵子さん(RAFIQ在日難民との共生ネットワーク共同代表)、永田和子さん(特定非営利活動法人ダウン症ファミリー総合支援めばえ21理事長)に各々主な活動内容をご紹介いただき、コロナ禍における現在の活動状況について、何が課題となっており、どれにどのように対応してきたのか、現場の取り組みについてお話をいただきました。

その後、ファシリテーターとして吉椿雅道さん(特定非営利活動法人関西NGO協議会常任理事、特定非営利活動法人CODE海外災害援助市民センター事務局長)、永井美佳さん(社会福祉法人大阪ボランティア協会事務局長)にご参加いただき、コロナ禍で見えてきた問題・今後のNPO・NGOの活動の可能性についてクロストークセッションを展開しました。

~概要~

1.応援メッセージ:八尾高伸氏(近畿労働金庫 地域共生推進室 室長)

2.オープニング:三輪敦子さん (関西NGO協議会代表理事)、 吉椿雅道さん(特定非営利活動法人 CODE海外災害援助市民センター 事務局長)

3.RAFIQ在日難民との共生ネットワークの主な活動内容、コロナ禍中の在日難民の状況と団体の活動状況&参加者からの質疑応答 

4.ダウン症ファミリー総合支援めばえ21の主な活動内容、コロナ禍中のダウン症の子どもをもつ家族の状況、団体の活動状況&参加者からの質疑応答

5.4者によるクロストークセッション


3.RAFIQ在日難民との共生ネットワークの主な活動内容、コロナ禍中の在日難民の状況と団体の取り組み紹介&参加者からの質疑応答

RAFIQは、主に、日本へ来た難民認定までの法的な支援、様々な生活支援を行っています。現在は、難民の面談と日本語教室のオンライン化、支援難民へマスク配布、フードバンクの中止に伴い食糧提供等を行っています。

支援している中で一番大変な人として「仮放免者」がいます。入国管理庁に収容された難民認定申請者は、「仮放免」(仮釈放)されても外国人登録証がなく、在留資格が1~2か月なので住民登録も出来ず住民票がなく(3ヶ月以上の在留資格がないと登録できない)健康保険にも加入できません。(証明ができないので、銀行口座開設・携帯電話の契約・住居の契約等も不可)住民票がないので特定定額給付金10万円を受けられておらず、経済的にも厳しい状況に置かれていること。さらに6月に今年の秋の国会に向けて、入管収容所にいる外国人に刑事罰を与えるという内容も含めた「提言」が出され、入管法が改悪されそうになっていることを紹介し、参加者への周知を呼びかけられました。

参加者からは、入管法改悪を防ぐために市民レベルで出来る事、各国に比べて日本難民不認定率の高さの理由についての質問が上がりました。

参加者からは、入管法改悪を防ぐために市民レベルで出来る事、各国に比べて日本難民不認定率の高さの理由についての質問が上がりました。

みんなおんなじ空の下「第二回チャリティ・イベント」

4.ダウン症ファミリー総合支援 めばえ21の主な活動内容、コロナ禍中のダウン症の子どもをもつ家族の状況、団体の活動状況&参加者からの質疑応答

ダウン症ファミリー総合支援めばえ21は、ダウン症の子どもそしてご家族に幅広いサポートを行っています。

コロナ禍から4月から5月上旬にかけて利用者である保護者125名に聞き取り調査を行い、この調査を参考に、独自の支援をスタートさせました。自宅で利用者のご家族で楽しめる工作キット作成、包装作業には将来の就労を見据え、中学生以上の子どもたちも携わりました。更に、15つのオンライン教室も開始されました。最後に、新型コロナウイスル感染の拡大により、辛いことだけではなく、人と人との繫がりの大切さ、新しいサービスの創出に結びついた事を紹介されました。

参加者からは、行政と団体へのつながりや、行政への要望はどんなものがあるか、又、コロナ禍による経営の影響、それに対する対策、家族の子どもへの育児への関わり方について質問が上がりました。


永田さん

吉椿さん

永井さん

田中さん

2つの団体の活動に対し感じたこと、コロナ禍で活動をどのように見直したかについて話し合われました。

全く異なる対象者を支援されている2つの団体ですが、田中さんと永田さんがお互いの活動に対して共通点として、以下のように述べられました。

田中さん「対象者がいて、ただ彼らのために何かをするにではなく、今何が必要とされているのか、それに対処するのか臨機応変に対応する姿勢が一緒」

永田さん「行政の行き届かない部分を埋めている点、また共に感じる問題意識として制度上の不備が挙げられる。国としての人権意識も希薄なのではと思う」

これに対し、ファシリテーターからは、

永井さん「当事者の声に耳を傾け、真摯に向き合う。それに対し、自分だけで抱えるのではなく仲間を広げ、課題解決に取り組む。政府や企業に任せるのではなく、自分たちの手で現状を変えるために、啓発活動を行い政策にも提言を行う。市民の運動論でも根幹となる所にお二方は、取り組んでいる。今回の新型コロナウイスルによって打撃を受けても踏ん張り活動を続けている。とても元気付けられた」

吉椿さん「『当事者性』つまり、当事者に寄り添うことがとても大事。たとえ当事者ではなくても関わればもう当事者になる。又、支援を受ける対象者は一人一人によって抱えている状況が違う。それぞれが『個別性』を有している。それに寄り添う姿勢はNPO・NGOが大事にしなくてはならない姿勢だと思う」

又、コロナ禍を機に新たな発見はあったかという問いに対しては、

田中さん「コロナ禍でも活動を続けなければならない。オンライン化で、遠方の会議にも参加でき、ミーティングに参加出来る人も増えた。同時に、難民の方々の動画をのせ、生の声をお届けできるようなサイトの開設も可能になり、活動の促進化が図られた

永田さん「つながることの大切さを学んだ。普段、利用者の保護者の方々一人ひとりとじっくりお話しする機会がなかなか持てなかったが、ステイ・ホームの期間に、電話で一人ひとりと深い話ができ、その後、親御さんから、様々な相談を受ける機会が増えた」

最後に、登壇者のお二方から、「新型コロナウイスルの影響で、団体内や他の団体との情報共有が促進されたのは事実。感染リスクに脅かされているという点で皆同じ立場にある。その中で社会的脆弱層に対しいかにサポートするのか想像力を養えるきっかけになることや、様々な問題に触れ、市民社会がもっとつながる努力が必要」というコメントをいただきました。

〜まとめ〜

第一回に引き続き、とても深い内容のチャリティ・イベントでした。私達一人ひとりが、大阪・関西の市民として、引いては地球市民として未来の社会を作り上げるパワーとその権利を持っているんだということ改めて実感できました。その為に、自分の取り巻く社会が今後どういうものであって欲しいのか考え、どんな小さな事でも問題意識を持ちながら普段の生活・周りの環境・人を見つめ直すことが大事だと感じました。(KNCインターン竹西)

*新型コロナウイルス感染症緊急支援基金「#みんなおんなじ空の下」

「私」「地域」「世界」をつなぎ、最も影響を受け、支援を必要とする人・地域と一緒に進んでいくための基金です。また、SDGsの達成につながる基金でもあります。

8月11日で寄付募集を終了し、現座愛は助成プロセスに移行していますが、今回のチャリティ・イベントの収益は手数料を引いた全額が支援金となります。

https://congrant.com/jp/mlg-fund/index.html

*RAFIQ 在日難民との共生ネットワーク

主な活動内容:日本で支援者がいない関西在住の難民に対して、難民認定までの法的な支援を行い、最も生活が困窮している難民については、生活支援なども行っています。また、日本の難民問題に関する市民啓発運動や、日本政府に対する政策提言を行っています。

http://rafiq.jp/index.html

*特定非営利活動法人 ダウン症ファミリー総合支援 めばえ21

主な活動内容:ダウン症を持つ子ども達とご家族、地域社会に向けて啓発活動、きょうだい支援活動、食育、児童発達支援・放課後等デイサービス運営事業など多面的に、独創性豊かな活動を展開しています。

https://mebae21npo.wixsite.com/family

*特定非営利活動法人 CODE海外災害援助市民センター

主な活動:1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災をきっかけに「困ったときはお互いさま」の心で海外の被災地支援を行っています。災害時の支えあい・学びあいを通して地球の市民どうしのつながりを築いています。

http://www.code-jp.org

*社会福祉法人 大阪ボランティア協会

主な活動:多様な人々の参加による社会問題の解決をめざして、ボランティアと職員がともに、市民活動の推進を通じて様々な事業を展開している民間の市民活動センターです。

http://www.osakavol.org/index.html

 

*一般社団法人 大阪労働福祉協議会

https://osakarofukukyo.or.jp

*近畿勤労者互助会

http://www.cominet-kinki.com

*一般財団法人 泉北のまちと暮らしを考える財団

https://congrant.com/project/senbokunt/628

*特定非営利活動法人 関西NGO協議会

http://kansaingo.net

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