SDGsを通して考える、社会課題解決のためのとりくみと協働のかたち ~地球規模や地域の課題を解決する人材/団体の育成のために~ 連続研修第2回目 開催
2月27日、SDGs連続研修の第2回目が開催されました。会場は前回同様、株式会社オカムラ関西支社内のOpen Innovation Biotope ‘Bee’(グランフロント大阪)。第1回目に引き続き、NGO・NPO、企業、行政関係者などの様々なセクターからおよそ50人の参加者が集まりました。
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今回も会場の’BEE’にはさまざまなセクターの方が集まり活発な雰囲気の中、研修が行われました
第2回の目的は、SDGsとのつながりを意識したロジックモデルを策定すること、その過程でステークホルダーを抽出し、連携可能な新たなアクター・セクターを見い出すことです。
今回は梅田純平さん(社会福祉法人大阪ボランティア協会)と河合将生さん(office musubime)のおふたりが中心となって研修が進みました。
ロジックモデル概論、ロジックモデル策定ワークショップ
講師:梅田純平さん(社会福祉法人大阪ボランティア協会)
まずはじめに、インプット(資源の投入)、アウトプット(生産)、アウトカム(成果)に沿った異なる分野でのロジックモデルの例についてご説明いただきました。その後、団体のミッションや、そこに到達するための行動指針、達成指標、PDCAの仕組みなどについてのお話がありました。
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講演をする梅田さん(右奥)
ロジックモデルを用いることで、事業や組織が最終的に目指す姿(ミッション)の実現に向けた道筋を体系的に図示することができ、問題解決のいわば設計図を作ることができます。
参加者の皆さんはSDGsのターゲットを用いながら、自団体のミッションに沿って、到達したいゴールからそれに必要なインプットを考えるバックキャスティング方式でロジックモデルを作成し、参加者の前で発表しました。
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ロジックモデルを作成していく様子
ステークホルダーマッピング:活動の関係者を理解する
講師:河合将生さん(office musubime)
ステークホルダーマッピングとは団体や活動へ関わる関係者をそれぞれの関わり方、接点を棚卸して整理することです。ステークホルダーマッピングをすることにより、それぞれのステークホルダーのニーズを評価、分析することができるだけでなく、ステークホルダーとの関係を良好に保つためのコミュニケーションや交渉、契約、動機づけをしていくことができます。
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ステークホルダーマッピングについて説明をする河合さん
今回はステークホルダーとは何なのかといった概論だけでなく、SDGsの理念と照らし合わせてマルチステークホルダーによる社会課題の分析がなぜ重要なのかについてもお話いただきました。このお話は、次回「連携」を考える上で大きな伏線ともなります。
今回も一日の研修を終え、参加者からは、「団体の理念や信念から逆算して(バックキャスティング)ロジックモデルを作れたことは、理念にもう一度立ち返る非常に大切な気づきとなった」、「こういった”考えるプロセス”の重要性を自団体内の研修に活用したい」などの肯定的な感想が多かった一方、「学ぶべきことが多く、咀嚼のスピードが間に合わない」といった意見もありました。
(報告者:佐久間量子、岩根あずさ)