途上国に物資(古着・不要品など)を送るにはどうしたらよいですか?

当会に寄せられる質問の中で、「いらなくなった○○をどこかの途上国に送れないでしょうか。」 「総合学習の授業の一環で○○を集めましたがどこへ送ればよいですか。」といった内容は少なくありません。
たくさんの人々が世界の貧困に関心を持ち、何か自分のできることはないか考え、行動することは大変素晴らしいことです。 そこで、その気持ちを無駄にしないためにも、その問題と関わり方とその意味を知ることで、本当の国際協力につながっていくのではないでしょうか。
まず、物を集め始める前に「物資援助」について考えてみましょう。
「私たちが身近でできる国際協力=途上国に物を送る」このように発想する人はとても多いです。 もしも、自分の持っている衣料品・文房具等が遠く離れた途上国の人々のもとへ届き、その物資が役立ち、喜ばれたならとても素敵なことでしょう。
しかし、本当に私たちは「途上国にものを送る」ということがどういうことなのか、ちゃんと理解できているのでしょうか? 本当に私たちの送ったものが喜ばれ、役立ち、国際協力につながっているのでしょうか・・・
自分にできる国際協力を見つけて行動することは大変素晴らしいことですが、物資を集める前に、”途上国にものを送る”ことがどういうことなのか、 それが抱える問題点を知っておくべきではないでしょうか。

物資援助を行っているNGOやNPOはたくさんありますか?

大規模災害時などを除いて、途上国に継続的に物資援助を行っている団体は実はそれほど多くありません。 「途上国にものを送る」ことの問題点を知ることで、なぜ多くないのかが見えてきます。

物資援助の問題点とは何ですか?

 

途上国の人々の物資援助に対する依存をまねく可能性がある

国際協力を行っているNGOは、それぞれが対象としている国や地域の人々の暮らしが少しでも良くなることを考えて、様々な活動をしています。
このとき最も重要なことは、活動国・活動地域の人々が自分たちの意志と力で生活を改善していくことではないでしょうか。
自分たちの身の回りにどんな問題があるのか、その解決のためにどうしたら良いのかを彼ら自身が考える、NGOにできるのはその手助けです。
自分で努力しなくても他人から物が与えられるのでは彼らが援助に頼ってしまい、彼らの自立を妨げることになります。 特にその物資援助が一時的なものだとしたらどうでしょう。それは送り手の自己満足で終わってしまいはしないでしょうか。

日本から物を送るより現地で集めた方が良いことも

日本から物資を送るとなるとかなりの送料がかかります。 必要な物資を近隣諸国から調達できるとしたら、費用の面ではその方が効率が良いでしょう。
また、必要としている物資を同じ国内で生産することができたら、そこで働く人たちの収入にもなり、さらに良い効果を生むでしょう。

物資援助と現地のニーズ

国際協力とリサイクルは違います。現地で必要としているものを送ることに物資援助の意味があるのです。 不要なもの、余ったものをどこか遠くの国で誰かが喜んで使ってくれるということは決してありません。
現地の気候や文化を考慮しなければ、送ったものが役に立たないことも多々あります。
送料も無駄にかかるわけですし、それを運ぶためにたずさわる人たちも無駄な手間がかかってしまいます。

公正にきちんと配布してくれる人(団体)に物資を渡すことの必要性

ニーズにあったものを集めたとしても、現地でうまく配布されているのかどうかも考えなくてはなりません。
そのルートを明確にすることは大変難しいことですが、実際に援助物資の横流しなど、不当に配布されているケースもあります。 自分の集めた物資がそれを必要としている人に届いているかどうか確認する必要があります。

 

送料は誰が負担するのですか?

国内のNGOや物資を受け付けている団体に物資を送る際の送料はもちろん、多くの場合、現地までの輸送費用も物資提供者が負担します。

では、これらの問題をふまえた上で、どのようにして物資を送ればよいですか?

 

  • 現地のニーズを調べる
  • 物資援助を行っている団体に集めている物資の内容についてよく確認する
  • 物資を集める(その団体への送付方法を調べる)
  • 物資を団体へ送る(国内送料及び海外への輸送費用を負担する)

または、NGOの中には、バザーやリサイクルを通して活動資金を得ている団体があります。 そういった団体に不要品を送るか、フリーマーケットなどで不要品をお金に換えて、NGOを通じて途上国に送ってはどうでしょうか。 

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