関西NGO協議会がコーディネートし、近畿ろうきん×アクセス×関西NGO協議会で
実施している「心のそしな」プロジェクト。http://www.kansaingo.net/csr/matching/

近畿労働金庫(近畿ろうきん)本店営業部で、新規契約(定期預金・財形預金・エース預金)
または積立額の増額をいただいた場合に、粗品分のお金を、特定非営利活動法人アクセス
-共生社会をめざす地球市民の会(アクセス)を通じてフィリピンの子どもたちの給食代として
使用するという取り組みです。

企画段階から担当している、アクセスの理事・事務局員野田沙良(のだ さよ)さんに、NGOの
立場からお話を伺いました。

[関西NGO協議会 奥谷充代 以下KNC)]
アクセスが企業と連携するメリットを教えてください。

[アクセス野田さん 以下アクセス]
これまでアクセスの活動は、会員からの会費、支援者の方々からの寄付金、スタディーツアー
などの事業収入、それに助成金によって支えられてきました。

会員・支援者の多くは、当会が主催しているスタディーツアーに参加した学生や、口コミで当会の
活動を知り、共感してくださった社会人の方々です。
できれば、もっと幅広い層の方々に当会の活動に何らかの形で参加していただきたいと考え、
共同で事業を実施してくれる組織・企業を探してきました。

組織や企業と連携することは、その組織・企業の「利用者」や「消費者」という新しい層に当会の
活動を知ってもらう良いきっかけになると考えたからです。

実際、「心のそしな」プロジェクトを近畿ろうきんさんと共同で実施したことで、これまで接点が
なかったような人々に世界の貧困の現状について関心を持ってもらったり、私たちの活動を
知ってもらったりするきっかけとなっています。

今回の「心のそしな」プロジェクトでは、「貧困問題に関心はあるけれど、どうやって、どこに支援
したらいいかわからない」という方にも「預金をする」という形で気軽に参加していただけます。
日常的な行為を通じて、気軽に、たくさんの方々に国際支援に関ってもらえる、というのも連携
事業のよいところだと思います。

[KNC]
あえて連携のデメリットをあげるとすれば?

[アクセス]
他の組織や企業と連携して事業を行うというのは、NGO単独で事業を行うよりは手間がかかり
ます。事業の内容、広報の仕方、予算、実施スケジュールなど、その都度打ち合わせが必要
ですし、連携相手の要望に応じた報告書などを作成することも必要になってきます。
そういった意味で、NGOの立場からすれば、連携事業は業務量が増えるというのが現実です。

しかし、先に述べたようなプラスの効果が大きく、また今回の連携では、近畿ろうきんさんが
当会の事情や現地のプロジェクトの現状を十分に理解してくださり、支援が住民に与える
さまざまなインパクト(良い面も悪い面も含め)を十分に配慮してくださったので、スムーズに
事業を進めることができました。

[KNC]
企業との連携は、これからも積極的に進めていきますか。

[アクセス]
NGOが企業やその他組織との連携を考えるとき、「新しい層とのつながりを作りたい」「財源を
拡大したい」というような思いが先行して、連携ありきで相手先を探してしまいそうになることが
あります。

しかし、連携事業を実現しようというあまり、企業などの要望に合わせてNGOがやりたいことを
変えてしまうというのでは本末転倒です。

NGOとして実施したい事業、もしくは支援を必要としている事業をはっきりさせた上で、その活動に
共感し、応援したいと思ってくれる企業を探していくことが大切だと思います。
そうして、NGOと企業などの両方が「一緒にやりたい」と思えるような出会い、縁がやってきた時が、
連携がうまくいくチャンスなのではないでしょうか。

[KNC]
第一弾開始(2010年5月1日)から8ヵ月が過ぎました。感想をお聞かせください。

[アクセス]
アクセスにとって、今回の「心のそしな」プロジェクトは初めての連携事業だったため、全てが手探り
でした。しかし、結果として多くの良い出会いに恵まれ、事業は思いのほかうまく進んでいます。
これは、近畿ろうきんの担当者の方が非常に熱い思いを持って取り組んでくださっているおかげです。
「一人でも多くのフィリピンの子どもたちに笑顔になってほしい」という強い思いがあったからこそ、
私たちNGOの側も、「ぜひ近畿ろうきんさんと一緒に事業を成功させたい」と思えました。

このように、企業などとNGOの側がお互いをよく知り、お互いのことを信頼しあって、一つのことに全力を
注げるような関係になれれば、連携事業はうまくいくのではないかと感じています。

[KNC]
ありがとうございました。
第一弾が大好評で、現在第二弾がすすめられています。
現地プロジェクトを撮影した映像をぜひご覧ください!